今回はめずらしく、女友達ではなく自分のネタを。
カラダ弱い自慢の、女にもありますが、実は貧血持ちのあたし。
今はがっつり3食食べるようになって、半年に1度程度に
おちつきましたが、不規則な生活をしていた一人暮らし時代は、
月に1度は電車の中で倒れるという悲惨な状態。
忘れもしない、28歳のある夜。
仕事帰りの電車の中で具合が悪くなり、視界は真っ白。
なんとか新宿駅で降りたはいいが、ベンチがどこにあるのかも
見えないし、まっすぐ歩けない。とにかく人の流れの邪魔にならないよう
ホームのはじっこにしゃがみこむ。
酔っ払いに見えるだろうなー、知ってる人に見られないといいなーと
ひたすら気分がよくなるのを待っていたら、知らない男性の声。
「ここ危ないから、一緒にベンチに行きましょう」
近くのベンチまで連れて行ってくれ、座らせてくれて
「ちょっと離れますけど待っててくださいね」
とどこかに駆けていく。はて?と思いつつもありがたくベンチで
カラダを休めていたら、10分ほどして戻ってきた男性の手には
ホットのペットボトルのお茶が。
貧血のときは手足がキンキンに冷たくなるので、ホットのお茶は
カイロがわりに何よりうれしい。しかも駅のキオスクがしまっていて、
改札を出て地上の自販機をさがしまくってくれたらしい。
「横に人がいるほうが安心するでしょ?酔っ払いにからまれないし。
オレあやしい人じゃないし、無理してしゃべんなくていいから
気にしないで体調が戻るまで休んでて。」
次々と電車はくるのに、乗らずに横にいてくれる男性。
やっとうっすら見えてきた視界から、薄目をあけてチェックすると・・・
なかなかかっこいい30歳前後の男性じゃないですかっ!!
まずは!
もちろん左手の薬指チェッーク☆!!
キターーーーーーッ!!光る指輪なし!!
こ、これぞ運命の男!!
まだ気持ち悪いながらも、心の中は狂喜乱舞。
「貧血を起こした新婦を助けたのが新郎でした」などという
結婚式でのスピーチまで頭をかけめぐりだす。
貧血だから顔色は悪いだろうけど、肌は調子よし!
今日の洋服もお気に入り!よし、これならOK!!
今日はパンツスタイルだから、お礼にお食事でもってことで
初回のデートはこないだ買った白ワンピ着ちゃおう!
お店はどこにしようかなぁ。
具合は悪くても、頭の中はフルスロットル。
止められない、止まらない・・・。
ぽつぽつと世間話ができるくらいに元気がでてきたのは30分後。
本当に本当にありがとうございます、と頭をさげる。
「お礼がしたいので連絡先を・・」と言おうとしたそのとき!
「うち奥さんが貧血持ちだから、対応なれてるんだよねー」
!!!
「ここからタクシーですぐなんで帰ります!もう大丈夫ですから!!」
座ってることもつらいくらいに具合が悪いというのに、
はちきれんばかりに膨らむ期待と自分の妄想っぷりに
こっ恥ずかしくなり、逆ギレのように足早に立ち去り、
そっこうタクシーで帰宅。しかも貧血なのにタバコ吸いながら。
・・・ちゃんとお礼しようよ、自分。
しかしね、20代後半の一番結婚したかった頃。
こうして具合が悪くったって、いつでも出会いを期待してたのね。
あぁ、恥ずかしい。
そしてあのときのお兄さん、ごめんなさい。
本当にありがとうございました。
また、このネタは友達との飲み会などでもさんざん披露して
笑いをとらせていただきました。